「『子どもを産め』と言ってくる人は無責任だしお節介」子どもを産まない選択をした35歳女性が感じている“生きづらさ”
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「子どもを産んだら後悔するかも…」結婚5年目の35歳女性が、5歳年下の夫に“子どもを持たない夫婦生活”を求める理由 から続く

近年、「DINKs」という生き方が再び注目されている。DINKsとは「Double Income No Kids」の略で、子どもをつくらない選択をした共働きの夫婦のことを指す。

フリーランスYouTuberライターの菅原恵利さん(35)も、DINKsになることを決断した1人だ。2017年に5歳年下の男性と結婚した菅原さんは、入籍前から「子どもを産まない」と公言。「私たち夫婦がそのスタイルを選択しただけで、子どものいるご家庭には、また違った幸せがあるのだろうと思います」と自身のスタンスを語る彼女だが、その選択について、周囲から非難されることもあったという。

菅原さんのもとには、どんな声が届いていたのか。また、子どもを産まないと決めた彼女が考える、“家族のあり方”とは——。(全2回の2回目/1回目から続く)

◆◆◆

夫とはすごく仲が良くて、“家族”になってきた

――夫の拓也さんと結婚して5年ですよね。現在の夫婦関係はいかがですか?

菅原恵利さん(以下、菅原) すごく仲が良いです。ご飯の時間も、お風呂の時間も、ずっと話していますね。私たちはふたりともフリーランスで、自宅の部屋で並んで仕事をすることが多いので、その時間もよく雑談しています。

私たちの優先順位は「仕事よりも家庭」なので、お互いに話したいことがあったら、なるべく夫婦の時間を取るようにしているんです。

――夫婦喧嘩はしないのでしょうか。

菅原 しますけど、最近は深刻な喧嘩はしてないかな。昔は離婚を考えるような喧嘩も結構ありました(笑)。夫は私と四六時中一緒にいたいタイプで、正直うっとうしいなと思っていたんです。

それに、結婚した当初は私も夫も、「自分のほうが家事をしている」「自分のほうが仕事をうまくやっている」と自分の主張を押し通して、相手に求めてばかりだった。だから夫婦関係も上手くいかなかったのかなと。

でも結婚から5年が経って、私たちが少しずつ“家族”になってきたから、24時間一緒にいても仲良く暮らせるようになったんだと思います。

――“家族”になってきたというのは?

「夫婦だって所詮は他人だ」と思っていたけど……

菅原 私は血のつながりを信じていませんでしたし、「夫婦だって所詮は他人だ」とも思っていたんです。だから同じ家に住んで生活をしていても、自分本位に動いていました。でも、温かい家庭で育った夫から、「家族とはこういうものだ」というのを5年かけて教えてもらって。

今は家族としてお互い気遣い合えるようになって、24時間一緒にいるのも自然になりました。家族の絆を知らない私に、夫が根気強く付き合ってくれたおかげですね。今でも血のつながりによる絆は信じていないけど、家族の絆はあると思えるようになりました。

「少子化が進行する」「老後が寂しい」菅原さんに寄せられる非難の声

――夫婦仲は深まっているんですね。しかし子どもを持たない夫婦関係に対して、周りからは非難の声が多いとか。

菅原 いろいろと言われますね。でも私が言われていることはきっと、ほかの女性たちも言われていることだと思うんです。だから、何か言われるたびにライターである私が記事を書けば、傷ついている女性たちの心を少し軽くしたり、悩みの解決につながったりするかもしれない。そう解釈しているので、私自身はあまり傷ついていないですね。

――具体的には、どんな声が届くのでしょう?

菅原 「あなたみたいな人がいるから日本の少子化が進行するんだ」とか、「子どもがいないと寂しい老後になる」とか……。いくら産まない理由を説明しても「自分で産んだ子が一番かわいいし、それが女性の一番の幸せだ。その幸せを味わえないなんてもったいない」と言ってくる人もいます。

少子化を解決したいのであれば、私のように「産まない」と決めている女性を非難するのではなく、子どもを産みたいけど経済的に難しい女性を支援するべきだと思います。

また、老後の寂しさと子どもの有無は関係ありません。もし子どもがいたとしても、仲が悪かったら疎遠になるだろうし、仲が良くても仕事の都合などで離れて暮らすことになるかもしれない。何より、自分たちの老後のために子どもを産むのは、正直どうなのかなと思うんです。子どもの人生は、子どものものじゃないですか。

私のようなDINKsだけでなく、子どもが欲しいけどまだいない夫婦に対しても、こういったことを平気で言う人がいるんですよ。

――「結婚したら子どもを作るのが当たり前」みたいな固定観念から、デリカシーのない言葉を浴びせる人もいますよね。

それぞれが選んだ夫婦の形を尊重してほしい

菅原 子どもがいないことで窮屈な思いをしている人は、とても多いんですよ。夫婦で幸せな生活を送っているのに、周りが「子どもがいないと本当の幸せは掴めないよ」と言うのは、お節介の度を超えています。

 別に私は、「子どものいない夫婦が最高!」と言いたいわけじゃありません。私たち夫婦がそのスタイルを選択しただけで、子どものいるご家庭には、また違った幸せがあるのだろうと思います。どちらが幸せかと比較するのではなく、それぞれが選んだ夫婦の形を尊重してほしいと思うんですけど……。

デリカシーを欠いた質問に傷ついている女性がいるのを知ってほしい

――逆に、共感の声を寄せられることもあるのでは?

菅原 子どもがいない方々だけでなく、子どものいるお母さんたちから共感の声が届くことも多いんですよ。

――子どものいるお母さんからは、具体的にどんな共感が。

菅原 子どもがいる方々も、子どもがいない時は「子どもはどうするの?」と聞かれますよね。まずその時点で、私と同じような経験をされている。

そして子どもができたら今度は、「2人目は?」と聞かれる。2人目を産んでも、女の子がいなかったり、男の子がいなかったりすると「女の子は? 男の子は?」と聞かれ続けて、うんざりしているそうです。だから私のブログや記事、YouTubeを見て共感してくださるのだと思います。

――子どもいるいないに関わらず、「子どもはどうするの?」という問いに困っている人は多いんですね。

菅原 不妊治療をしている人や、養子を育てている人たちのことまで想像して発言しているのだろうかと、疑問に思いますね。それに「子どもを産め」と言ってくる人たちに限って、子どもが産まれて何か困ったことがあっても助けてくれない。はっきり言って無責任です。

だから今後は私の発信を通して、「それほどの信頼関係をまだ築いていないのにもかかわらず、子どものことを質問するのはデリカシーに欠けている」と分かってくれる人が少しでも増えれば嬉しいです。

――菅原さんには、ほかにも叶えたい夢があるそうですね。

庭環境に恵まれない子どもたちの「故郷」を作りたい

菅原 私たち夫婦は車中泊の旅が趣味なのですが、ゆくゆくはタイニーハウスハーブ農園がある小さな村のような場所を作りたいと思っています。

そしてその場所を、家庭環境に恵まれない子どもたちの「故郷」と呼べるものにしていきたい。子どもたちが自由に出入りして、無料で遊んだり、勉強できたりする場所にしたいですね。

――無料だと運営が大変では?

菅原 確かに大変かもしれません。でもこの村は、無料だから意味があると思っています。

というのも、私が子どもの時は母が忙しかったので、遊んだり話したりする相手は習い事の先生が多かったんです。でも、子どもながらに「お金を払っているから先生は私の相手をしてくれるんだ」と思っていました。

これは余談ですけど、いつだったか、歌のレッスンに行く時、月謝の入った封筒を自宅に忘れてしまったことがありました。そのままレッスンに行ったら、「お金を持っていないなら今日は帰りなさい」と言われてしまって。ちょうど先生に聞いてもらいたい話があったのに、すごく悲しかった記憶があります。

だからこそ私が作る村は、子どもたちがお金のことを気にせずに楽しめる空間にしたいんです。そうじゃないと、心から安心して過ごせないと思うから。

「実家だと思っていつでも遊びにおいで」と言ってくれる人も

――過去の自分と同じような子どもたちを救いたいという思いがあるのですね。

菅原 私は血のつながった家族との絆は結べませんでした。でも大人になってから、夫をはじめ、血のつながりがない人とたくさんの絆ができたんです。

実家を飛び出して住む場所に困っていた時は、不動産会社で働く知り合いが、保証人のいない私でも家を借りられるよう取り計らってくれました。

車中泊の旅で知らない土地に行った時は、私のことを娘のように可愛がってくれる老夫婦と出会いました。「実家だと思っていつでも遊びにおいで」と言ってくれる人もいて、一度実家を失ったはずの私は、いまでは全国に“実家”ができたんです。

私はそうやって、血のつながりのない人たちに支えられて生きてきた。だから今度は、家庭環境に恵まれない子どもたちに「血のつながりがなくても、お金のつながりがなくても、愛情を与えてくれる大人がこの世界にはいるんだよ」というのを伝えていきたいですね。

写真=菅原恵利さん提供

(仲 奈々)

菅原恵利さん

(出典 news.nicovideo.jp)

<このニュースへのネットの反応>

子供を産めと命令するとか、政治家でも未だかつていないけどな。必要か不必要かで言ったら政治的には必要になるってだけで誰も義務化していない。ひどいヤツが周りにいるんだねー

ならこの世に生まれてくるな、女の面倒を男に押し付けるな。

一応動物だからね…人間も

少子化云々はともかく、結婚してない/子供がいないと老後が寂しい云々はほんと大きなお世話だとは思う

ペットが嫌いな人に「飼え」と勧める人はいないのに、子供はなぜ「産め」というのか。責任は何倍も重いのに。欲しい人だけ育てればよい。

ペットが嫌いな人に「飼え」と勧める人はいないのに、子供はなぜ「産め」というのか。←子供が増えないと将来自分たちの貰える年金が減るから

子供作らないのは別に問題とは思わない、ただ男性と夜のお勤めをしていないのなら問題だと俺は思う

産みたい人が産めば良い。だがお金が無いない

別に産まなくても良いですよその分社会に貢献するならばね

産む産まないは夫婦のプライバシーなのに、わざわざ「産まない」なんて公言するから、反発くらうのであって、あんたのせいじゃん。

次世代にとって同世代の数を減らす選択を取った子なしは増大する負担の原因として忌み嫌われるだろうw

問題は晩婚化なんだろうな。極論成人年齢15位にして男女ともにその年齢を過ぎれば自由意思で婚姻出来るようにすれば増加するのではなかろうか。産まない人は御好きなにどうぞ。

少子化がーって叩いてる奴の大半は子供どころかパートナーすらいないんですけどね

まあ「作れるうちに作っておけば?」という余計なお節介かもしれんが、所詮は他人の人生だし好きにすれば?

子供がいる幸せも子供がいない幸せも両方得る事は出来ないからなぁ…。でも結局生き物は種を残す事に喜びを感じるように出来てるから大多数は子供がいる方が良いだろうね。

売れ残る見本

たかがこの程度の事で「生きづらい」とか幸せそうで何より

ワッカさんが産むんだよ

産める時期は限られているのに、後からは後悔出来ないよ。老後の面倒を見てくれる人や、長期的な世帯収入など考えれば産める方が精神的にも利益が大きい。後継者や人口問題も騒がれているのに、別な解決策として誰も孤児院とかに寄付もしないし、子供を引き受けもしない。あと、子供を産めと強制して産んだら助けないのは社会的な話をしているからで、育児の話なぞしてないからでは?

多分コメ欄の奴らみたいのとリアルで知り合いなんだろうな

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